- だれが相続人になるか?
- 相続人の法定相続分
きょうは、話が変わって、亡くなった方の財産の中で、何が相続財産になるかというお話し。
3.相続財産
(1)相続財産とは?
「相続財産」とは、原則として『被相続人の一切の財産上の権利・義務』のことです。
ただし、次のようなものは相続財産にはなりません。
- 財産の性質から、被相続人だけのものとして相続人に引き継がれないもの
=一身専属権
たとえば、扶養義務請求権、財産分与請求権、生活保護の受給権など。 - 祭祀財産・・・祭祀主宰者のもの
- 香典・・・祭祀主宰者や遺族への贈与
- 被相続人の死亡によって生じる権利で被相続人に属さない権利
・・・死亡退職金、生命保険金請求権
生命保険金は相続財産にはならず、保険金受取人のものになります。
(2)マイナスの財産
相続財産を考えるうえで、忘れてはいけないものが借金などのマイナスの財産です。
借金について、遺言や遺産分けの話し合いで借金を受け継ぐ人を決めたとしても、貸主などが承諾した場合以外は、貸主は、法定相続人に対して法定相続分の割合で請求することができます。
要するに、マイナスの財産は相続人全員が法定相続分で相続することになります。
マイナスの財産は、被相続人本人の借金だけでなく、被相続人が他人の借金の連帯保証人になっている場合も、その連帯保証債務も相続されます。
連帯保証の契約書がすぐ見つかればいいのですが、すぐにはわからないことが多いでしょう。
ある日突然、債権者から連帯保証人の相続人あてに督促状が届いて、発覚することもあると思います。
また、被相続人が個人事業主や会社の経営者だった場合は、事業資金の連帯保証人になっていることが多いと思いますので、すぐに調べる必要があります。
被相続人が借金ばかりで相続したくない場合は、家庭裁判所で相続放棄の手続をすること(原則3か月以内)で、相続人の地位を放棄することができます。
くわしくは後日説明します。
もし、今現在、借金や知人の連帯保証人になっている方がいらっしゃったら、早く借金を整理したり、自分にもしものことがあったときに、マイナスの財産があることを知らせる方法を考えておく必要があるでしょう。
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