きょうは、ちょっと応用です。
きょうも、サザエさんの家族で説明します。
(2)代襲相続
波平さんが亡くなる前に、長女のサザエさんが亡くなっていたら相続人はどうなるでしょう?
前回、波平さんの相続人は、妻のフネと、子どものサザエ、カツオ、ワカメの4人という話をしました。
相続人であるサザエさんが先に亡くなっていたら、サザエさんは相続しないので、フネ、カツオ、ワカメの3人になるのでしょうか?
被相続人が亡くなる以前に、
- その子ども(または兄弟姉妹)が先に亡くなっていた
- 相続欠格(そうぞくけっかく)によって相続権を失った
- 廃除(はいじょ)によって相続権を失った
場合、その人の子(つまり孫やおい・めい)が代わって相続することになります。
このことを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」と、専門用語で言ったりします。
※相続欠格、廃除は、後日、ご説明します。
ちなみに、孫もすでに死亡している場合、ひ孫がいれば、ひ孫が再代襲相続人となりますが、おい・めいがすでに死亡していても、おい・めいの子どもは再代襲しません。(相続関係が複雑になりすぎてしまうから。)
というわけで、波平が亡くなる前に、サザエが先に亡くなっていたら、代襲相続によりサザエの子であるタラオが代襲相続人となります。
つまり、フネ、カツオ、ワカメ、タラオの4人が相続します。
(注意)サザエさんの夫のマスオさんは代襲相続人にはなりません。
(3)遺産分割の話し合いがまとまる前に、相続人が亡くなったら?
つぎは、代襲相続に似たケース、遺産分割協議をする前に、相続人の一部の人がなくなったというようなケースです。
遺産分けの話し合いを長期間放っておくと、その間に一部の相続人が亡くなることはあります。
そのような場合は代襲相続ではなく、「相続人の地位」をその方の相続人が相続することになります。
なんだか、相続を連呼してよくわかりませんね(笑)
また、サザエさんの家族で説明します。
波平さんが亡くなって、相続人フネ、サザエ、カツオ、ワカメで遺産分けの話し合いをしないでいるうちに、サザエさんが亡くなってしまいました。
波平さんの遺産分けの話し合い(遺産分割協議)は、だれがしなければならないでしょうか?
※カツオ、ワカメ、タラオは成人しているものとします。(未成年だった場合は、後日説明します。)
フネ、カツオ、ワカメが相続人であることはお分かりでしょう。
サザエさんの分はどうなるか?
サザエさんの相続人の地位を、サザエさんの相続人であるマスオとタラオが引き継ぐことになります。
結果、フネ、カツオ、ワカメとマスオ、タラオの5人で話し合いをすることになります。
相続手続きを放っておくとこのように相続人が増えていって、遺産分割の話し合いがまとまらなくなり、面倒になってしまう場合があります。
なので、相続手続きは早めに済ませることをオススメしています。
<関連記事>
- 相続の手続きを放っておくとどうなるか?(2013年6月19日)
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